【フィルムカメラ】OLYMPUS PEN-EE
カメラは基本的にミラーレス一眼を使っているが時々フィルムカメラも使う。HARD-OFFに行くとジャンク品で古いカメラが数百円~数千円で転がっている。
PEN-EEは自分が初めて購入して触れたフィルムカメラだ。写ルンですも使ったことはあるがあれは正確に言えば「レンズ付フィルム」
1961年発売。自分の親と同い年。
ハーフカメラと呼ばれるもので35mm判フィルムの1コマを半分ずつ使用するためフィルムの撮影枚数が倍になる。24枚撮りであれば48枚撮れる。
カメラやフィルムがまだ高価だった時代、倍撮れるハーフ判カメラは人気があったらしい。その時代を生きていないので詳しくは知らない。
フィルムカメラはデジタルと違ってその場で写真の確認ができない、フィルムによる撮影枚数が限られている、露出などの設定が難しい……等々ハードルが高い。
しかしこのPEN-EEはシャッター速度が1/60秒の固定。自動露出で絞り値を変化させて勝手に適正露出にしてくれる。写ルンですに近い使用感。自分のようにシャッタースピードや絞りについて頭を悩ませたくないライトユーザーに優しい。
販売当時も簡単に誰でも綺麗な写真が撮れるということでよく売れたらしい。
いわゆるレンジファインダー。ハーフサイズなので基本縦構図になる。これを覗いてシャッターを半押しする。その際に"赤ベロ”と呼ばれる赤い警告マークが下からせり出してきてシャッターが切れない場合は適正露出の範囲外。分かりやすい仕組みだ。
レンズは28mm f3.5。28mmというとiPhoneのレンズと同じくらいだろうか。レンズの周囲のキラキラとした輪状のガラスはセレン受光素子の窓。ここで露出を測るとともに光を受けて発電もしている。そのため電池がいらない。自分はこのセレンを用いたカメラがビジュアル的に好きだ。
下のつまみをまわすとフィルム室を開けることができる。蓋がまるごと外れるのが面白い。蓋と一緒に本体の底面も外れるためフィルム装填に巻き戻しクランクを引き上げる必要がない。
購入時からモルトはぼろぼろだった。使ったら特に問題なかったためそのままにしてある。
フィルム感度は200までしかない。最初はAgFaの感度200のフィルムを使っていたが最近はfujiの感度100のものを使っている。
フィルムの撮影枚数の表示は自分で設定する。設定といってもアナログな方法で、窓の中心にある歯車を回してカウントしたい数字に針を合わせる。24枚撮りのフィルムを入れた場合は48に合わせる。こんな方法なので鞄に放り込んでおいたら針が動いてしまって撮影枚数が分からなくなったこともある。
この押しにくい可愛らしいシャッターボタンが好きだ。
フィルムのチャージはレバーではなくダイヤルを巻き上げる。
フィルムカメラは一部の若者には流行っているらしく、このPENシリーズも可愛らしいビジュアルが人気なようだ。可愛らしさに反して結構ずっしりと重みがある。ダイキャスト?
写りはお世辞にも綺麗とは言えない。これはデジタルと比べるのものでもない。この言い方は好きではないが一種の"味"ってやつだろう。
なによりも撮影枚数が多いから気兼ねなく撮れるのが良い。
以下作例
△使用フィルム:FUJICOLOR 100